実務で選ばれる仕事とその理由を徹底解説!
はじめに
行政書士は「官公署に提出する書類の専門家」として幅広い業務に対応できますが、実際に開業後に選ばれているのは一部の分野に集中しています。
本記事では、行政書士に人気の高い主要業務を「実際の需要」「収益性」「参入のしやすさ」などから総合的に評価し、ランキング形式でご紹介します。
第1位:相続・遺言業務(高齢化社会の中心業務)
✅ 人気の理由
- 高齢化により需要が年々増加
- 相談→書類作成→手続き代行まで一貫して対応可能
- 遺言書、遺産分割協議書、法定相続情報一覧図など幅広い実務
💡 おすすめポイント
- 人間関係や信頼が重視されるため、地域密着で長期顧客を得やすい
- 説明力・コミュニケーション力を武器に独立直後から取り組みやすい
第2位:建設業許可申請(リピート性が高く安定収入)
✅ 人気の理由
- 許可取得後も「更新」「変更届」「経審」「入札参加申請」など継続業務あり
- 企業相手のため単価が高く、年間契約に繋がることも
💡 おすすめポイント
- 数字に強い・要件整理が得意な人に最適
- 建設業に強い地域では安定したニーズあり
第3位:在留資格・入管業務(国際化と人手不足が背景)
✅ 人気の理由
- 外国人雇用を行う企業、外国人本人からのニーズが安定的に存在
- 技能実習・特定技能・永住・帰化など多様な申請が可能
💡 おすすめポイント
- 語学力・異文化理解に自信がある方に有利
- 提出先である入管との関係構築が鍵
第4位:法人設立・定款認証(起業支援分野)
✅ 人気の理由
- 開業や法人化を検討している事業者からの相談が増加傾向
- 電子定款認証により印紙税を削減できるため依頼されやすい
💡 おすすめポイント
- 税理士や司法書士と連携することでワンストップサービスが可能
- 法人設立を入口に顧問契約・各種許認可へと業務拡大も期待
第5位:契約書・内容証明・示談書の作成(個人対応型)
✅ 人気の理由
- 個人トラブルが多様化している中で、弁護士に相談しにくい層からのニーズが多い
- 「内容証明郵便を送りたい」「慰謝料請求書を作成したい」などの需要
💡 おすすめポイント
- 顧客対応スキルが活きる
- Wordなど文書作成に慣れていれば、比較的スムーズに対応可能
番外編:成年後見・死後事務委任・財産管理
✅ 専門性は高いが信頼と時間が必要
- コスモス(成年後見サポートセンター)等の研修・登録を経て活動開始
- 社会的意義が大きく、安定収入に繋がる一方で即効性には欠ける
- 地域包括支援センターとの連携などが重要
人気業務まとめ表(早見表)
ランク | 業務名 | 主な顧客 | 難易度 | 収益性 | 継続性 |
---|---|---|---|---|---|
1位 | 相続・遺言 | 個人 | 中 | 高 | 中〜高 |
2位 | 建設業許可 | 法人 | 高 | 高 | 高 |
3位 | 在留資格 | 個人・法人 | 高 | 中〜高 | 中 |
4位 | 法人設立 | 個人・法人 | 中 | 中 | 中 |
5位 | 契約書・内容証明 | 個人 | 低〜中 | 低〜中 | 低 |
番外 | 成年後見 | 個人・自治体 | 高 | 中 | 高 |
おわりに
行政書士業務は多種多様で、自分の得意分野や地域のニーズに合わせて選ぶことが成功のカギです。
開業初期は相続・遺言や法人設立など、比較的取り組みやすく相談機会の多い業務から始め、徐々に建設業や入管業務、後見業務などに展開するスタイルが人気です。